スタビライズド・ウッドの香合（楓虎目杢）　紺碧色　60mm　切立型　1タッチ式　特上

スタビライズド・ウッドは「木を安定化させる」という意味を持ちます。美しい色合いに着色された特殊なレジンの中に木材を漬け込み、真空状態のなかでレジンを徐々に浸透させていきます。この画期的な技法により、木の内部まで深く色が着色されます。色の入り方は木目に応じて自然に浸透していき、木材本来の杢目を更に強調させます。また、レジンの効果で堅く硬化させるため磨き上げることで美しい艶を発揮し、厳しい環境下においても高い保存性を誇ります。色落ちや黄変などの劣化もありません。この特殊な作用を応用し、腐朽が進んだ木製仏像などの美術品の保存にも使用されています。この画期的技術は世界的なブームとなり、多くの木工家に革新をもたらしています。 

この香合は楓の虎目杢に青色を浸透させておりますが、虎目杢の杢目と色味に影響され、レジンが浸透する部分と浸透しない部分にわかれて独特な染色をみせます。 注目すべきは木の杢目の筋には入らず他の部分には浸透しています。このような染色は色を上塗りする方法では不可能であり、浸透して杢を更に強調させるスタビライズドウッドならではの特徴です。 

その浸透具合は再現不可能であり、まさに芸術的な作品としての価値を生み出しています。